法律による難病指定の潰瘍性大腸炎とジスロマック

「難病」といえば一般には不治の病を指しますが、かつての厚生省が定めた「難病対策要綱」では、原因不明で治療方針が確定せず、後遺症のおそれがあるような疾病や、慢性的であって介護負担などが大きな疾病などを「難病」としています。
医療費の自己負担の解消などの特別な政策的措置を講じることとしています。
しかし、これはあくまでも法律よりも下位の要綱レベルにとどまっていたことから、障害者総合支援法という法律が制定されると同時に、法律上でいう「障害者」のなかに「難病」の患者が加えられるようになりました。
したがって、今では法律上の裏付けをもって、こうした患者に対する自立支援サービスの提供や相談支援などが行われています。

さて、難病として指定されている病気は数々ありますが、潰瘍性大腸炎などもそのひとつとなっています。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に潰瘍ができて炎症する病気であり、出血をともなう下痢や頻繁な腹痛がその典型的な症状として挙げられます。
潰瘍性大腸炎の患者には、主に5-ASA製薬の投与などによる内科的治療が行われますが、内科的治療が困難な場合は、大腸全摘術のような外科的治療が行われます。

こうした潰瘍性大腸炎の患者に対して、鼻水や鼻炎を抑える風邪薬、せきどめ、関節リウマチの治療薬などの一種を投与すると、巨大結腸症や劇症大腸炎のような副作用を引き起こすおそれがあるため、特に注意しなければなりません。
風邪のときには二次感染防止の意味でジスロマックのような抗生物質が処方されることもありますが、ジスロマックについては、血便などの症状悪化がみられない限りは通常であれば問題はないようです。
ただし、ジスロマックの副作用として、薬剤起因性腸炎のおそれも指摘されていますので、もし下痢や腹痛が続くような兆候がある場合は、医師に相談したほうがよいでしょう。